萩原で暮らす人たちの声

どきどき萩原

山田 翔也さん

岐阜県の瑞穂市出身で東京の会計専門学校を卒業後、大手飲食店に就職。そこでの仕入れに興味を持ったことがきっかけで就農を決意。岐阜県農業大学で研修後、さらに下呂市の農家で2年間の研修を経て2018年に就農。4年目の現在は、現地雇用をしながら更なる目標に向け活動中。

仲間と共に始めた農業

―「どのように農業を始められたのですか?」

「東京の飲食店で働いていた仲間を誘い、一緒に農業を始めました。トラクターなどの大きな機械だけでなく、労働力もシェアできるので、一人で行う作業の何倍もの成果があります。それぞれの得意分野で仕事を分業すれば効率も上がります。一人だと同じ見方になりがちなので、自分とは別の視点でみた意見を取り入れられるのも良いところですね。」

 

―「どんなことに気を付けてお仕事をされていますか?」

「効率化は常に考えています。例えば、うねの高さや、支柱の高さは背の低い女性の手が届く範囲を考えて設定しています。台に乗って移動しながら作業をすると時間のロスがでるんです。それだけのことで?と思われるでしょうが、何千本ものトマトを管理する上でそのロスが重なるとすごい時間になります。特に夏場のピーク時には収穫と管理が重なるので、非常に大事なことなんです。また、トマトをつくるにあたっての「こだわり」をできるだけ持たないよう、心掛けています。」

 

 

こだわりをもたないというこだわり

― 「こだわりを持つのではなく、持たないのですか?」

「はい。作っていると、どうしても「こうしたい」「ああしたい」というこだわりが出てきます。けれど、こだわりをもちすぎると管理の段階でも色んな縛りができてしまいます。たくさんのトマトを管理するのに、また何人かの従業員さんに指示を出す際に、それが色んな弊害を生むことがわかったので、意識して持たないようにしています。」

 

―「従業員さんは何人いらっしゃるのですか?」

「現在は女性の正社員が1名、パートさんが1名です。3月から男性の正社員が1名加わります。昨年の夏は障がい者の方にもお手伝いいただきました。」

女性が輝ける場所

―「女性が多くいらっしゃるのですね?」

「はい。子育て世代の女性が活躍されています。お子さんの都合に合わせて出勤時間や勤務時間、曜日を決めていただいています。また、年間を通してお仕事をしてもらえるよう、冬場もほうれん草やしいたけの栽培なども準備しています。体を動かす仕事なので、皆さんとてもイキイキと仕事をされていますよ。」

 

毎日が自然と共に

―「お休みの日はどのように過ごされていますか?」

「決まった休みはありません。時間があれば暖かい季節にはBBQやキャンプをしたりします。夏はとにかくトマトの作業に追われっぱなしですね。去年の冬は毎週スノーボードに行っていました。一年を通して自然に触れていますね。下呂市は生活の延長に自然があり、どの季節もダイナミックに自然と触れ合えるのが一番の魅力だと思います。」

自分のイメージする農業とは全く違った形を実現している山田さん。もっともっとお話を伺いたいと感じた。「失敗を何度も繰り返したけれど、その度にいろんな方が教えてくれたり、支えてくれたおかげで今があると思う」と笑顔で話す姿が印象的だった。

ライター プロフィール
cune

cune

はじめまして!3人のママになり、長年暮らした下呂をまた違う目線で見られるようになりました。身近な発見や幸せを皆さんと共感できたら嬉しいです。