下呂市の中でも竹原地区で昔からある風習『鬼めくり』

竹原に住んでいないとなかなか馴染みはありませんが、この先もずっと残していきたい行事の一つ。

町全体で、子供から大人まで楽しめる『鬼めくり』を紹介します。

 

鬼めくりとは

鬼の顔が描かれた札を家の玄関や戸口に貼り、鬼の侵入を防ぎ健康と安全を祈る行事。

札には鬼の顔、13個の点(うるう年には12個)、一筆書きで描かれた星。

障子紙などを短冊状に切ったものに描きます。

 

鬼は、一年の月と点の数が違うため何度も数え直します。

また、一筆書きの星もどこから描いたのかわからず描き出しを探し続け、そのうち夜が明けて鬼は逃げていくと伝えられています。

 

やどめとイワシの頭は魔除けとして札と一緒に飾ります。

イワシは焼くと煙をあげ、臭いも強く鬼が嫌がる。

やどめは焼くとパチパチ音が鳴りそれが耳障りで鬼が嫌がると言われているようです。

また商売屋さんでは『先を読む・先を取る』と言って節分より前に豆まきを行うところもあります。

 

 

鬼めくりは、がんどうちやハロウィンと違い必ず札がもらえるわけではないため、子供たちは袋を片手に”我先に”と町中を歩き回ります。

家によって札が貼られる時間が違うため、子供たちは夕方まで町内を歩き回ります。

子供たちが札をめくって持ち帰る事で鬼が退散した事になるそうです。

お札には、お菓子やお金が付いている家もあるため、札の付いている家を見つけるとみんな走って取りに行きます。

この日は天気も良く、学校も休みだったため昼過ぎから多くの子供たちを見かけました。

このように、家の表だけでなく裏の戸口にも貼ってあるので、宝探し気分で楽しめます。

昔は、家の人に見つからないようこっそり札をとりに行っていました。

家の人は中からそれを微笑ましく眺めています。

ご家庭に子供がいる、いない関係なく町全体で行われる風習。『鬼めくり』

私が子供の頃から今も変わらずずっと続いてきています。

各家庭で違った鬼がいて、皆で見せ合っこすると楽しいですね。

今の子供たちが大人になったときも変わらず続いていてほしいと思います。