子ども用長靴
国内唯一
萩原

〜この記事は2025年8月に取材し、執筆されたものです〜

 

こんにちは!NPO法人みらいろで2週間、ふるさとワーキングホリデーに参加している万由子です!

みなさんは、下呂に“子ども用長靴の専門工場”があるのをご存知ですか?
下呂市萩原町にある「アルクア飛騨」は国内唯一の子ども用長靴専門のメーカーです。

【目次】

下呂の暮らしとともに歩んできた工場

「アルクア飛騨」のルーツは、かつて大手長靴メーカー「福助」の協力工場として誕生したことにあります。

創業当初から子ども用長靴に特化し、最盛期にはなんと年間50万足を製造。地域の雇用を生み出し、下呂の経済を支える大きな存在でした。

幼い頃、自分が履いていた長靴はここで作られていたという方もいるのでは?

古くから下呂の暮らしとともに歩んできた工場です。

現在、国内で子ども用長靴を専門に作っているメーカーはほんのわずか。

そのなかで、田園風景に囲まれたこの小さな工場が、日本の伝統的な技術を守り続けています。

アルクア飛騨の長靴は口コミで広がり、地元のお客さんに限らず、今ではふるさと納税の返礼品を通じて、その魅力が全国へと届けられています。

アルクア飛騨のものづくり、純国産のこだわり

「アルクア飛騨」の長靴は、“日本のものづくり”の象徴ともいえる細やかな気配りを大切にしています。

製造工程の多くは今も手作業。機械に任せるのではなく、熟練の職人がひとつひとつ確認しながら丁寧に仕上げているそうです。

1時間に作れるのは最大で50足ほど。しかし、スタッフの負担を考えて1日の生産量はおよそ400足に抑えています。

品質を守るために、あえてスピードを優先しない――そこに「アルクア飛騨」のものづくりへのこだわりが表れています。

 

 

 

長靴の内側に使う布も、一枚一枚を手作業のミシンで丁寧に縫い合わせています。

さらに、表面に張り付けるワッペンや仕上げの微調整もすべて職人の手仕事。

丁寧な作業は、それだけではありません。

例えば、長靴を箱に入れるとき。右利きの人が取り出しやすいように向きをそろえる――そんな小さな心配りまで欠かしません。

手に取る人のことを想い、履く人が気が付かないほどの細やかな工夫こそが、アルクアならではの魅力です。

 

 

不良品率は、なんと1万足に1足ほど!

高い技術力で全国の子どもたちの足元を支えています。

 

子どもたちの笑顔のために――地域貢献の取り組み

「アルクア飛騨」では、地域の子どもたちに向けた取り組みも行っています。

製造過程でどうしても出てしまう“わずかな不合格品”。履くのに問題はほとんどありませんが、規格外として商品にはできません。

せっかく作った長靴たちを、捨ててしまうのはもったいない。

そこで、社長は「子どもたちに使ってもらおう」と考え、岐阜県内の児童養護施設に寄付しています。

下呂発のブランドとして全国に広めたい――アルクア飛騨の夢

現在、アルクア飛騨では冬に向け、軽くて洗える長靴の冬物バージョンを制作中です。

履き心地にもこだわった、ボアブーツとしてもレインブーツとしても使える新しい長靴を考案しているそうです。

「将来的には、市内に直営の小さな店舗を持ちたい」と話す社長。

観光客が年間約100万人ほど訪れる下呂だからこそ、地元のお客さんに限らず観光客にも気軽に立ち寄ってもらえる場所にしたいと考えているそうです。

現在、地元の中学校の生徒たちとコラボした看板を考案中で、近々お店の看板をリニューアルする予定とのこと。

将来的には”下呂発の子ども用長靴ブランド”として、全国にもっと名前を広げたい――そんな夢を抱いています。

職人と社長の想いがつなぐ、子どもたちの笑顔

子どもたちの足元を守り続けてきた「アルクア飛騨」。
60年以上の歴史を持つ工場は、今も職人たちの丁寧な手仕事を大切にしながら、新しい挑戦を重ねています。

「アルクア飛騨」の長靴は、実はふるさと納税の返礼品としても人気があり、全国から注文が入っています。アルクアの商品を気に入って何度も選ぶ、リピーターの方も多いそう!

社長が大切にしているのは、『地元のみなさんにこそ使ってほしい』という気持ち。
実際に直接お話を聞いて、社長さんのものづくりに対する強い思いを実感しました。

商品開発など、新たなことにも意欲的に取り組む熱意に感動しました✨

下呂で生まれた長靴を、下呂の子どもたちの足元に――。
職人と社長の温かな想いが込められた一足を、ぜひ手に取ってみてください!

株式会社アルクア飛騨

住所:下呂市萩原町羽根1797-1

TEL:0576-52-1526

工場直販:平日8時~17時の間に購入可能(現金のみ可)

公式ホームページはこちら✨  株式会社アルクア飛騨