こんにちは!ソラノイエにワーキングホリデー中の鹿子木です!

突然ですが、皆さんは普段、木に対して愛情を注いでいますか?

下呂市では、現在、木への愛情を育てるプロジェクトが進められています。

その名も「森と人の物語プロジェクト」。

 

今回は、その「森と人の物語プロジェクト」の企画に携わっている下呂市役所の河合 千穂さんと、

ともにプロジェクトを進め、3/1にオープンした「GERO ORGANIC WORKPLACE」の設計を

行った名古屋大学の太幡 英亮准教授に、このプロジェクトについてインタビューをしました。

 

 

「森と人の物語プロジェクト」とは


森林面積が市内の9割以上を占める下呂市ですが、

林業担い手の高齢化による「山離れ」が進んでいる影響で、

「山林の荒廃」が危惧されています。

それをなんとかしようと、下呂市が2016年からスタートさせた取り組みが、

森と人の物語プロジェクト」です。

「下呂」と「名古屋」は飛騨川で繋がっています。

その上流に位置する自然豊かな下呂=「森」と、

その下流の都市圏で人が多く集まる名古屋=「人(消費者)」を繋いで、

下呂から名古屋、名古屋から下呂へのこと・もの・ひとの行き来を通して、

木の価値を学び、山をみんなで守っていこうという想いのもとでスタートしました。

 

 

「木育(もくいく)編」と「木愛(きあい)編」


このプロジェクトは、

五感を使って森を感じ、学ぶ木育編と、空間のスタイルで木を魅せる「木愛編

の2つの取り組みがあり、名古屋大学、名城大学、NPOと連携して進められています。

木育編では、名城大学の谷田 真准教授と、NPO法人森のなりわい研究所の伊藤 栄一さん

木愛編」では、名古屋大学の太幡 英亮准教授が携わられています。 

 

 

「木育編」


「木育編」は、

主に「ワークショップ」を開催し、参加者に五感を使った体験、学びを通して

木への意識を変えてもらおうという活動をしています。

このワークショップは、ただ物を作るだけではなく、レクチャー木の空間を楽しむことで、

より深く木の魅力を知ることができるものとなっています。

また、小さいうちから木に触れることで、森への愛情を育んでもらいたいという考えから、

小さいお子さんが楽しめる内容にもなっています。

詳しくは、木育編を紹介するホームページをぜひご覧ください。

 

「木愛編」


木愛編は、

主に建築的な「カタチ」で木を魅せることを通して

木への意識を変えてもらおうという活動をしています。

今回は、木愛編に携わっている、名古屋大学の太幡 英亮准教授と、下呂市役所の河合 千穂さん

にインタビューをさせていただきましたので、そのお話も添えながら紹介します。

木愛編は、2016年3月に下呂市役所の方が名古屋大学を訪問し、

太幡准教授が作られた、子連れで利用できるコワーキングスペースを目にして、

「ぜひ下呂にも!」と相談をしたことから始まりました。

木愛(きあい)という読み方は、

准教授が名古屋で代表を務める「木愛の会」という研究会の名前からとったもの。

自分自身の木を愛する想いと下呂市が目指しているビジョンが一致していたため、

准教授はプロジェクトへの参加を決められたそうです。

プロジェクトが始動してまもなく3年。地域の子育て世代のNPOと一緒に構想を練り、

じっくりと時間をかけてかたちになり完成したのが、

3/1にオープンした子連れでも安心して利用できるコワーキングスペース。

「GERO ORGANIC WORKPLACE」です。(以下OWP。)

数回のワークショップで得た、子育て世代のニーズをもとに、

女性の「新たな活躍の場」「新たな働き方、ライフスタイルの発信の場」

となることを重点におき、デザインされました。

古民家をリノベ―ションし、新たに用いた木材は全て地域産の杉材

太幡准教授に、OWPと「森と人の物語プロジェクト」の関わりを聞いてみると、

「OWPは、働き方や子育てなどのライフスタイルの発信の場だと考えています。

特に子供連れのお母さんたちに集まってもらう場所なので、

この場を通じて木の空間の心地よさを親子で感じてもらえると思うんです。

赤ちゃんの頃から木の空間に触れあうことができる場所というのは

森と人プロジェクトの重要な側面だと考えています。」と、お話しして下さいました。

また、この施設は下呂市内外を問わず誰でも利用することができます。

そのため、観光客の方が立ち寄って、下呂の木の良さに触れたり、

市民との繋がりをつくるきっかけの場にもなります。

「この場で興味をもってもらって、次はさらにもっとディープな下呂の山を訪れてほしい!

森や山を通して、都市の人たちと下呂のつながりが広がっていったら嬉しいなと思います。」

と河合さん。

 

 

「今後の活動について」


「OWPが森と人の物語プロジェクトの拠点の1つとなり、

「木愛」を育む空間の中で「木育」ワークショップをやってみたいですね」と話す河合さん。

 

「森と人の物語プロジェクト」がスタートしてまもなく3年。

これまで助走してきて得たものを踏まえ、これからは名古屋だけではなく、

日本全国に木の魅力や森の魅力を発信していきたいとおっしゃっていました。

 


森林資源の活用方法や林業の後継者不足など、様々な問題が現在全国で聞こえ、

その解決法として多様なアプローチがある中で、

木に対しての愛を育むいう視点は、個性的で親しみやすく、

下呂のあたたかさに触れることができる魅力的なものだなあと感じました。

これからどのように発信・発展していくのかとても楽しみです。

 

「女性の新たなライフスタイル」、「下呂の木の魅力」の2つの側面での、

発信の場』となること間違いなしの「GERO ORGANIC WORKPLACE」。

皆さんぜひ訪れてみてください!

施設の案内など詳しい情報はこちらの記事をご覧ください!


ご拝読、ありがとうございました!