こんにちは。
下呂市に新しく「景観重要建造物・景観重要樹木」を指定する取り組みが始まったことをみなさんご存知でしょうか。
先日4月1日に、第一号の指定が行われ、その式典が行われました。
記念すべき第一号に選ばれたのは、下呂市萩原町四美地区にある「岩太郎のしだれ桜」です。
「景観重要建造物・景観重要樹木」とは
この制度はどんなものなのか、まずは下呂市役所の建設課の方にお話を伺いました。
「平成20年に下呂市景観計画というものができて、これまで景観推進地区や道路など景観に関わる取り組みを行ってきました。
今回はより市民が身近に関われる景観づくりをしていきたいという想いから、この制度を始めることになりました。樹齢の長さや建物の築年数で選ぶのではなく、景観として地域に根ざした樹木や建物を指定する取組みです。これをきっかけに、地域の住民自身が地域の魅力を再確認することや、まちづくりや美しい地域を守る活動につながったらいいなと思っています。」
4月13日に、「岩太郎のしだれ桜」の麓で、第一号指定セレモニーが開催されました。
晴天のこの日は、「JRさわやかウォーキング」「下呂温泉桜めぐりツアー」が開催された日でもあり、多くのひとが会場に訪れていました。
下呂市景観アドバイザーの伊藤さんは、
「四美地区全体で守ってきた岩太郎桜を多くの人に知ってもらいたいですね。市民のみなさんが景観という部分により関心をもってもらい、地域の誇りを育てる活動につながればいいなと思っています。今後も下呂市内の中から、隠れた魅力を探して、様々な地区のを住民と一緒に景観建造物や樹木を探しながら歩くツアーをしたら面白そうです。
これまで気づかなかった魅力を発見することで、さらに地域に愛着を持ってもらえるのではないかなと思います。」
四美に在住している伊藤さんは親子でセレモニーに参加。息子さんが素敵なギターを披露していました。
そして、この「岩太郎桜」の所有者である、松井吉隆さんにお話をききました。
「30年くらい前から、徐々にこの桜を見に訪れてくれるひとが増えてきました。私のひいじいさんが20歳くらいの時に植えた桜だと言われています。昔は家から庭の続きみたいな坂になっていて、そこに植えたんですね。
自然に任せて育ててきて、地域の人たちにも親しまれてきました。子供の頃はまっすぐ立っていたように感じるけれど、今は道路ができて、そこにしだれ桜がトンネルのように人々を楽しませてくれるものになりました。
たくさんの人が来てくれると、やっぱりうれしいですね。」
景観樹木や建造物の指定は、これまでにすでに取得をしたもの(例えば県の天然記念物、重要文化材)以外で行うそうです。
文化や地域性、市民に親しまれるという部分に重きに置いたこの指定に、次はどんなものが選ばれるかとても楽しみです。
こうした指定をきっかけに、景観を誇れる地域活動が広がっていき、下呂に訪れる方々に自慢できる場所を増えていったらいいなと思いました。
外で過ごす良い季節になってきたので、みなさんも地域をじっくり歩いてみたり、素敵な場所を探しながらお散歩を楽しむのもいいかもしれませんね。
私の住む上原にも大好きな景観がたくさんあるので、それを大事に守っていきたいです☆