小中学校
探求学習
下呂市
〜この記事は2026年2月に執筆されたものです〜

こんにちは
下呂市の一番北側のまち 小坂町(おさかちょう)在住ライター あつこです。

いきなりですが、みなさんは下呂学(げろがく)って聞いたことはありますか?

私も、初めて耳にした言葉だったのですが
これは今、下呂市内の小中学校で取り組んでいる学習のひとつ。
小中9年間を通して
・ふるさと下呂(下呂市、または、もっと身近に自分の住む地域)を深く知る
・「見る、聞く、やってみる」 体験を伴って学ぶ
という地域密着型の探求学習なんだそうです。

今回は、下呂市内の全小中学校をオンラインでつないで開催された発表会【下呂学スピリット】を観てきました。

どの学校の発表も聴き応え抜群!!
画面越しだとはわかっていても、ついつい頷いたり、すごい!と声が出てしまったり。
リアクションをとってしまいました。

この熱量をそのままお届けしたいところですが、それぞれの発表の印象に残ったところを紹介させていただきますね!

【目次】

竹原小学校 あおぞらファームの取り組み

尾崎小学校 アクア・ラボ 川の調査隊

下呂中学校 Japanese筋骨モンスター~日本のおばけから逃げよ~

竹原中学校 エネルギーこそ地産地消~下呂の自然を生かした持続可能なまちづくり~

生徒会連合会 未来へつなぐチャリティーマーケット

下呂中学校 パパママ必見♡無料!無償!衣料リサイクル

小坂中学校 どの瞬間も宝物 ~小坂の滝~

わたしの学びがみんなの学びに

 

竹原小学校 あおぞらファームの取り組み

竹原小学校のみなさんは、野菜を栽培しました。
トマト、ミニトマト、さつまいも、えんどう豆…などなど。
水やりをしたり、畑にわらを敷いたり、丹精込めてお世話を頑張った結果、たくさんの野菜が収穫できました!

収穫した野菜は、なんと地域のお年寄りにおすそわけ!
お年寄りの方に届けるお弁当のおかずに使い、子どもたちのメッセージも添えて届けたところ、とっても喜んでもらえたとか♡
後日、お礼のお手紙が届いたそうです。

発表の声にも、子どもたちの元気やうれしさがはじけていて、画面越しに聞いている私まで元気がもらえて!
発表が終わった時には、自然に笑顔になっていました。

 

尾崎小学校 アクア・ラボ~川の調査隊~

きっかけは、きれいな川にしか住めない生き物カワゲラの観察“カワゲラウォッチング”でした。

そこから生まれた「本当にきれいな川って??」という疑問でした。

そこで、地元の水源“山之口川”をはじめ、地元の川である“飛騨川”、“下り川”の水質検査を実施。
さらに、専門家の先生へのインタビューまで行い、検査結果を考察しているというから驚きでした!

調査は地元の川だけにとどまらず、社会見学先の“長良川”では、上流・中流・下流を比較調査。

そこで、彼らが導き出した答えは…
「川のきれいさは、人々の文化と深く関わっている」
「上流の私たちの暮らしが、下流の文化を守る」
という深い気づきでした。

コミュニティスクールの取り組みで、着衣泳やデイキャンプなど、川に親しむ行事が多い尾崎小学校ならではの視点!

当たり前だと思っていた自然をデータで比較し、守る行動につなげる子どもたちの姿に、私自身も背筋が伸びる思いでした。

 

下呂中学校 Japanese筋骨モンスター〜日本のモンスターから逃げろ〜

「下呂市の魅力をたくさんの人たちに知ってもらいたい!来てもらいたい!」
そんな熱い願いからスタートしたプロジェクト。

まず、自分たちで下呂の魅力を洗い出してみたところ、気がついたのは、「自分たちが住んでいる地域のこと以外は、意外と知らない」という事実。

そこで、夏休みを利用して、地域を飛び出しました!
訪れたのは、金山地区の「筋骨(きんこつ)めぐり」と、萩原地区の「萩原歴史探訪」。
そこで感じたのは、下呂市には、“温泉”だけでなく、“食べる”“見て歩く”“体験”などのたくさんの魅力があるということ。

彼らが提案したのは、「モノ・コト・トキ消費」という視点を取り入れた、筋骨めぐりの新しい楽しみ方です。

私が驚いたのは、その提案の本気度。
下呂市が出している「第三次総合計画」を参考にした分析や、なんと、初期費用の計算までされているのです。
思わず身を乗り出して、画面に見入ってしまいました。

すでに、飛騨金山の筋骨めぐりガイドの方たちにも提案済みとのことです。
実現が待ち遠しいプロジェクトです。

 

竹原中学校 エネルギーこそ地産地消〜下呂の自然を活かした持続可能なまちづくり~

竹原地区の美しい川や高低差のある地形。
この地の利を活かした“小水力発電”の発表でした。

なんとこのアイデア、すでに、市長と語る会で、直接、市長に提案済みなんだとか!
その際のアドバイスをもとにさらにブラッシュアップして今回の発表にのぞんだそうで、聞く前からワクワクが止まりません。

実際に小水力発電を活用している事例が同じ岐阜県内にあることを調べたり、地域の声を集めたり、被災時の使用例を考えたり。

さらに驚いたのは、その具体性です。

なんと設置費用だけでなく、実際に使った場合の「各家庭の負担額」まで試算されていたんです!

​ここまでくると、もう感心を通り越して「感嘆」の一言。

中学生の発表とは思えない、大人顔負けのプレゼンでした。

 

 

生徒会連合会 未来へつなぐチャリティーマーケット

25cm 20kg

いきなりですが、この数字
何を表しているものだと思いますか?

答えは、、、

年少から小学校低学年までに成長する身長と体重でした!
わが家の末っ子は、年中ですが、本当にすぐに洋服のサイズが変わるんですよ!
元気に育ってくれるのはとってもうれしいことなんですが、サイズに関しては悩ましいところ。

子どもたちの成長に合わせて洋服を買い替えるのは大変なのでは?と考えた生徒会連合会のみなさんが開催したのは
不要になった衣服やおもちゃなどを必要な方へとつなぐ、チャリティーマーケット

地域の方たちに呼びかけた結果……

  • ​集まった服、本、おもちゃ:合計1000点以上
  • ​ボランティア中学生:約70人
  • ​当日来場した地域の方:約180人

​まずは、この圧倒的な数字に驚かされました。

そして、集まった物を仕分けする労力、さらには、小さな子がいてもゆっくり服を見ることができるよう遊びのコーナーを作るという工夫。
今年度2回開催されたのですが、初回後に反省を生かして、会場のレイアウトの見直しもあったとか!

参加された地域の方からも、「すごくありがたかった。」「また開催してほしい。」「中学生も生き生きしていた。」「服を持っていきたい。」などのうれしい声が!
すごいのは、ボランティア参加の中学生からも「めっちゃ楽しかった!」という感想があったこと。
参加者も、開催者も、笑顔が広がった様子が伝わってきて、うれしくなりました。

 

下呂中学校 パパママ必見♡無料!無償!衣料リサイクル

こちらは、先ほどの「生徒会連合会」の活動を、さらに自分たちの地域課題に合わせて発展させた取り組みです。

下呂市の中でも外国人住民の多い地域下呂町に住む彼らが着目したのは、そのパパママが困っていることはないか、ということ。

インタビューに行ったところ、返ってきたのは「子どもたちの服がほしい」という答え。

彼女らはひらめきました💡
「下呂市には、生徒会連合会主催のチャリティーマーケットがある!」

そこで、チャリティーマーケットに出ていた洋服をプレゼントしたところ、とっても喜んでもらえたそうです。

実際にインタビューしたり、自分たちにできることをすぐに実行したりする行動力、素晴らしいと思いました。

 

小坂中学校 どの瞬間も宝物~小坂の滝~

「小坂が大好き!」と語る彼女が考えたのは、飛騨小坂を多くの人に知ってもらい、訪れてもらうための『PR戦略』
1枚の画像を作成するのにも、写真の配置やキャッチコピー、配色など、考え抜かれています。

小坂にしかない魅力の掘り下げや、「こんな人に届いてほしい」ターゲット設定をもとに、作成されたPR動画。
そして、それを広めるためのPR方法まで練られています。

ブログを通して下呂市の魅力発信をしている私の立場から聞かせていただいても、「勉強になる!!!」の一言でした。
そして、「小坂が好き、下呂が好きな人を増やしたい!」と語る彼女の熱意がすごく伝わってくる発表でした。

 

わたしの学びがみんなの学びに

画面の向こうで聞いていた他の学校の生徒たちからも、反応が返ってくるのが、オンラインのいいところ。
それぞれの学校の発表後には、画面に飛び交う👏のリアクション!
そして、感想交流の時間には
「下呂のことをもっと知りたくなった」
「ここの川が汚いと、下流の川も汚くなるとわかった。地域の掃除の時に川掃除もしたい」
「育てた野菜をプレゼントするなんて素敵!地域の方にも喜んでもらえるし、きっと地域が盛り上がると思う。」
「小坂の滝には行ったことがあるけど、さらに知れた。自分の地域の自然も守りたい。」
「来年、(中学)3年になったら、地域のために何ができるか考えたい。」
などなど、発表に刺激を受けた子どもたちから、前向きな思いがよせられました。

最後は、下呂市教育委員会のの教育長の話です。

「子どもたちが地域で活躍してくれてうれしい」
「子どもたちに元気をもらえるよ」
教育長は、散歩中に地域の方にこんなことを言われるんだとか。

教育長がお住まいの地域だけではありません。
子どもたちが活躍する場面や行事は、今年度各地域で開催されました。
子どもたちの元気が地域に活力を与え、また下呂市へと還元されていく。
そんな幸せの循環が起こっていたことが、教育長から紹介されました。

今回の「下呂学スピリット」を通して確信したのは、「下呂の未来は明るい!」ということ。
地域の課題を自分事として捉え、大人を巻き込み、行動する子どもたち。
この発表会のタイトル【下呂学スピリット2025~わたしの学びがみんなの学びに】の通り、小中学生のみなさんの学びにとても刺激を受けました。
その頼もしい背中を見て、私たち大人も負けていられないと思ったし、子どもたちの感性を尊重し一緒に下呂市を盛り上げていきたい!と背筋が伸びる思いでした。

下呂を愛し、下呂で学ぶ子どもたちのこれからを、地域のみんなで全力で応援していきたい!そう思えた会でした。