一味も二味も違う!?下呂のひな祭り
こんにちは♪よっしーです(^з^)-☆
先日、夫婦で愛知県から下呂市馬瀬に移住後はじめてのひな祭りを迎えました。
その時の体験が私にとっては驚きの連続で、同じ日本に生まれ育っていながら完全にカルチャーショックを受けてしまったのです!!笑
カルチャーショックその①おいしそうな『夕節句』に感動!!
ひな祭りの前夜、たまたまご近所の老舗旅館さんでとっても可愛らしいお膳をお雛様にお供えされているところに遭遇!!
『そのお膳にはどういう意味があるのですか?』
と興味津々で聞く私に、女将さんがこの地域に伝わる『夕節句』という習わしについて教えてくださいました。
なにやら下呂(一部地域を除く)のあたりではひな祭りの前夜にお雛様にお膳をお供えするという伝統行事があるそう。魔除けのために鰯と浅葱を飾るのが通常の様で
『今年はちゃんと準備が出来ず鰯も無いし手抜きなんや〜』と言う女将さん。
いやいや、そんな風には到底思えない程華やかですご〜く美味しそう♡
女将さんが『どうぞ召し上がってください』とお雛様にお声をかけて、お雛様が召し上がりやすい向きに丁寧にお膳をお供えされている姿に八百万の神を重んじる”日本人の心”を感じ、なんだかジーンと心を打たれました。
こちらはひな祭り当日にそれぞれ別のお宅で拝見した夕節句のお膳です。
どこの家庭の夕節句も本当に美味しそうでお雛様がうらやまし〜。笑
カルチャーショックその②日本版ハロウィン!?『がんどうち』に大興奮!!
『がんどうち』とは??
もともと飛騨地方に伝わるひな祭りの行事で、今では限られた地域のみの行事になっていますが、現在でも下呂市の一部地域では盛んに行われています。子どもたちがご近所さんのお家を回り『ひなさま見しとくれ〜』と言いながら各家庭の雛様を見せてもらいお土産にお菓子をもらって帰るという行事です。
これはまさに日本版ハロウィン!!楽しいに違いない!!
しかもコロナの影響で今年はなんと4年ぶりの開催!!
ということで、ひな祭り当日ご近所の小学生4人組の仲間にいれてもらい『がんどうち』にいざ出陣♫
各自お菓子を入れるための特大の袋を持って徒歩で1軒ずつ回っていきます。
こちらに住み始めてから不思議に思っていた”ほとんどのお家で通りから一番見やすい場所にお雛様が飾られている”理由の一つが『がんどうち』だということがわかりました。
これだと家の中まで上がらずにお雛様を見せてもらうことができますね♪
今年のひな祭りは平日だったこともありお留守にされているお家も多かったですが、張り紙が貼ってあったり、お菓子と置き手紙が用意してあったり、地域の方達が子どもたちの訪問をとても歓迎されているのを感じました。
道中、坂のてっぺんにある我が家にも子どもたちがお雛様を見に来てくれました〜♡
因みに我が家のお雛様は、とてもありがたいご縁で萩原在住のご夫婦から譲り受けた下呂の方なら知らない人はいないと言う由緒正しい竹原文楽さんのお雛様です。奥様が50年以上も大切にされてきたお雛様を今回こうして我が家に託していただけることになり、目には見えない不思議なご縁に感謝しかありません。涙
我が家を出た後もまだまだがんどうちは続きます!!
途中で学校のお友達とはち合わせて仲良くお菓子を交換したり♪
道端でしばしの休憩をとったり♪
この後ラストスパートで一気に何軒ものお家を回り…
土雛様やまゆ雛様や手作りのお雛様が飾ってあったり、母娘2世代のお雛様が仲良く並んでいたり、人生でこんなにもたくさんのお雛様を一度に見たのは初めてでした!!
どのお雛様も本当に華やかで愛らしく見ているだけで心が明るくなっていくのを感じました♡
そして、ぴったり5時に集合場所の小学校に無事到着〜♪
ジヤーーーーン!!!!!!
約2時間のがんどうちの成果がこちらです!!
特大の袋いっぱいのお菓子に大満足の子供たち♪
途中『重いよ〜!!』と言いながらも最後まで自分達で担いで歩いてみんな偉かったな〜!!
はじめての『がんどうち』に参加してみて思うこと
子どもたちの『ひ〜なさ〜まみ〜しとくれ〜!!』の元気な大合唱と、お雛様を見て『きれいですね〜』と言う子どもたちに向ける地域の方達の嬉しそうな笑顔がとっても印象的でした。
こうして世代を超えて思い出に残る行事だからこそ、今もなお大切に受け継がれているのを感じました。それと同時に、昔に比べるとずいぶん規模が小さくなっているというお話を聞き、いつか今の子どもたちが大人になって、今度は子どもたちをお迎えする時までどうか受け継がれてほしいな〜と切に思いました。
そして、下呂から日本の他の地域にもこんな風に”地域全体が親戚家族の様に子ども達の成長を一緒に見守りながら楽しめる行事”が広がっていったらステキだな〜と思いました♡
(ここだけの話、この記事を書きながら実家の押入れに長らくしまわれたままのお雛様にとても申し訳ない気持ちで思いを馳せるよっしーなのでした…)