自然のこよみを知り、
自然を味方にした渓流釣り中心の暮らしをしています。

家の前を流れる益田川(飛騨川)で子どもの頃から渓流釣りをしてきた天野勝利さん。鮎、アマゴ、イワナなどの釣りに夢中になり、やがて日本の山村に古くから伝わる難易度高いテンカラ釣りにはまっていきました。
さらにはプロとして鮎釣りのトーナメントにも参戦。次々と優勝をさらっては、釣り名人として全国に名をはせるように。
2015年は農林水産省から「海・川の名人」認定も受け、テレビ出演も多々、アイドルと競演したこともある釣り愛好家の間では超有名人です。そんな天野さんが経営しているのが民宿あまの。春から夏にかけてのシーズンは、天野さんを師匠と仰いでいる人、話を直接聞きたい人などが集まり、「天野塾」で熱い釣り談義が繰り広げられるそうです。

天野勝利さんに聞きました

Q渓流釣りの醍醐味とはなんでしょうか?

A自然のこよみを知り、魚の動き、その日の天候、川の状態を読んで、釣り糸を泳がせ、タイミングよく釣り上げる、それが渓流釣りです。それが全部上手くいくと、釣果が得られるけど、読み違えるとまったく釣れない。その日その日で変化する条件を自分なりに読みきった結果、それが当たると手ごたえがあり魚が釣れる、これがたまらない、やみつきになるところです。だから渓流釣りは、マメさが命です。考えて考えて読みきった人間に釣果が与えられる。以前、よく鮎のトーナメント大会に出ました。1対1で釣りを行い釣果の量で勝ち進んでいくんですが、スポーツと同じだと思いますね。真剣勝負の連続ですから。

Q益田川ではどんな渓流釣りが出来ますか?

A風のない水温が低い早春からはアマゴやイワナのえさ釣りです。野山の緑が増してくると水中昆虫が羽化するので、毛ばり釣りのテンカラ釣りが出来るようになります。6月すぎからは鮎を放流しますので、鮎の友釣りです。それぞれの季節の中で渓流釣りを楽しむことが出来るのが下呂のよいところです。自然の魚から学ぶことが出来る。それを感じることが出来る渓流釣りを、ぜひ、皆さんにやって欲しいです。

Q民宿あまのでは、天野さんが釣り上げた魚が食べられる?

Aシーズン中は午前中は釣りに行きますから、釣れれば魚を民宿で出します。調理師の免許も持っているので料理もしますよ。でも、自然のものですから、絶対というわけにはいかないです。
前に下呂温泉の旅館で「名人・天野が釣り上げた鮎が食べられる」みたいな企画があり、そのため私が毎日、鮎を何十匹も釣る必要が出てきたことがあったんですけど、どんな天気でも絶対、釣らなきゃいけないっていうプレッシャーがあって、あれは大変でした。

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