下呂で暮らす人たちの声

どきどき下呂

細江 利佳さん(35)

出身地:岐阜県羽島郡岐南町
家族構成:夫、娘1人、息子1人
職業:養護教諭(育休中)
移住歴:5年

健康で楽しく幸せに生きる

岐南町で養護教諭として働いていた頃、夫と会話する時間はほとんど無かった。お互い仕事で忙しく、日々時間に追われる生活だった。今は、家族と一緒にゆっくり居られる時間が本当に幸せ!

そう話しながら、息子と向かい合い彼女は微笑んでいた。

もともと自然が大好きで、青空を見上げる事が好きだった彼女が、初めて上原を訪れた時、ゆっくりと流れる時間、そこにある緑豊かな景色、青い空、水・空気の綺麗さに魅かれたという。

夫の実家がある上原に住もう!という思いに迷いは無く、不便で困るのではないかと、夫の方が心配していたのだそうだ。

上原地域は下呂温泉街から車で15分ほど南下した場所に位置し、信号が1つも無く、四方を山に囲まれている。田園風景の広がるとても静かな地域で、彼女にとって癒しの場所に感じたそう。

そんな彼女が出産を期にこちらへ移り住む事を決意し、初めてこの地で家族と共に暮らし始めたのだが、不安は全くなかったという。

それは、彼女が感じた人の温かさ。

集まることが好きな方たちが多く、彼女もまた人と話すことが好きな事もあり、地域で開催する『朴葉寿司会』や『夏祭り』に声をかけてもらって参加すると、みんな喜んで迎え入れてくれた。

また、長女のお昼寝の寝かしつけ中、急に雨が降り始めたときも、まだ会ったことのなかった散歩途中の方が、お布団を取り込んでくれたこともあったそうだ。

都会に住んでいたら考えられない事だが、そんな地域の方の温かさが嬉しいと、笑顔で話してくれた。

『自然にふれて、五感が育つ。』

『人とふれあって、心が育つ。』

そう考える彼女にとって、この地は最高の子育て環境の場所。

公園があったら皆、自然と集まる場所になるからいいのにな、と思うこともある。だが無いのであれば、楽しいことは自分で創りだせばいい。360度山に囲まれたこの土地には、豊かな自然がある。鹿やイノシシ、日本カモシカにも会えたりする。たけのこ掘り、山菜採り、野菜の収穫もできる。お米作りに携わり、食にも興味がもてる。季節ごとに変わる景色も楽しみの一つ。と、彼女は楽しそうに話してくれた。

ちょうどこの頃、山つつじの鮮やかな薄紅色の花が、至る所で咲き乱れていた。

最後に、移住について尋ねてみた。

もし住んでみたい場所があるなら、そこで何日か過ごしてみるといい。そこにある自然、人とふれ合って、何を感じるか、何をしたいか考え、自分に合う場所をぜひ見つけてほしい。と彼女は語ってくれた。

『みんなが健康で楽しく幸せに生きられるお手伝いをしていく』がモットーの彼女。

最近では、中学生を対象にした『いのちの授業』の講師として、いのちの始まりや、いのちを大切にする理由などを伝える仕事に携わっている。

その他にも、地域を盛り上げようと皆で立ち上げた”上原プロジェクト”にも積極的に参加している。

笑顔が柔らかく、優しい雰囲気に包んでくれる彼女の今後の活躍に期待したい。

ライター プロフィール
さゆっち

さゆっち

下呂市出身、3人のママです♪ 結婚後、瑞浪市、瑞穂市と移り住み下呂へ戻ってきました。 のびのび子育てできる環境の下呂!今まで気が付かなかった下呂の魅力を子供と一緒に体験し、発信していきます!